日本赤十字医療センター 骨髄炎治療,静脈,動脈硬化,糖尿病,足の情報
2015年12月7日更新
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    もしあなたが糖尿病若しくは循環器の疾患をお持ちなら、下肢や足に潰瘍と呼ばれる創傷ができる可能性があり、この傷を治すのには長い時間がかかります。ですから下肢や足にどんなに小さくとも傷や赤い斑点を見つけた時はすぐに医師の診察を受けることが大切です。その内消えるだろうとほおって置くと手遅れになる可能があります。
    このような創傷の適切な治癒には特別な手当てが必要となり、そのひとつにデブリードメントがあります。
    デブリードメントとは?
    デブリードメントは創傷の外科的掃除です。
    通常始めに創傷がある部
    分に外用の麻酔薬をガー
    ゼや綿棒を使用してつけ
    ます。
    そして殺菌したメスなど
    で壊死組織や不良組織を丁寧に取り除くのです。
    何故デブリードメントが必要なの?
    デブリードメントは創傷を治癒させる過程において非常に大切な治療のひとつです。医師はデブリードメントで壊死・不良組織を掃除しながら創傷内の状態を確認できますし、壊死組織とそこに存在するばい菌を除去することによって、感染も予防できるのです。
    又、デブリードメントで創傷を刺激することが治癒に役立つ大切な組織の生成を助けます。
    デブリードメントは痛い?
    もしあなたが糖尿病をお持ちの場合、神経障害により、足の感覚が無いかもしれません。その場合は通常デブリードメント中の痛みは無いか、あっても少しのものです。それ以外の方には施術前に通常外用麻酔薬を塗布します。麻酔薬にアレルギーのある方もいらっしゃいますので、予め医師とご相談下さい。 外用麻酔薬を使用してもまだ痛みがある場合は、傷の部分に麻酔薬を注射します。又、施術前に鎮痛剤の服用指示があるかもしれません。
    デブリードメントのひん度は?
    担当医がデブリードメントのひん度を決めますが、創傷が治癒し始めるまで週に1度の実施が必要なこともあります。

    デブリードメント後の傷はどんな様子?
    デブリードメントの後は施術前より傷が大きくなったように見えます。が、これはあくまで表面上の「氷山の一角」であり、創傷の全体像は表面で見えるものよりもっと大きなものなのです。そして創傷の中の壊死・不良組織を全て除去するという作業は必要不可欠です。
    デブリードメント後に傷が大きく見えても、これは普通の事ですので心配しないで下さい。この大きく見える傷がもともとのサイズだったのです。それまでは壊死・不良組織に覆われていて見えなかっただけなのです。
    デブリードメントはあなたの創傷を治癒させる為の非常に大切な治療です。
    デブリードメントについて他に質問などがございましたら、どんなことでも結構ですので、担当医にご相談ください。


    糖尿病のある方の足は、無い方に比べると慎重なお手入れが必要です。小さな傷が少しずつ大きくなり、慢性の治りにくい傷になってしまうこともあるからです。
    糖尿病の方の足のお手入れ
    関心を持つべき理由

    潰瘍、感染、壊疽は糖尿病患者が直面するごく普通の障害です。その為、毎年数千人もの糖尿病患者が足の切断を余儀なくされています。

    糖尿病患者における足の問題には大きな2つの原因があります。

    1.神経障害
    ケガをしないように足をいつも守っている知覚が無くなります。その上、神経が傷つくと、足趾が変形したり、土踏まずが無くなったり、皮膚が乾燥したりします。これらの障害は、足に潰瘍や感染を起こすかもしれません。そうなれば急速に進行して壊疽(組織の壊死)や切断になるかもしれません。しかし足を良く手入れすれば、潰瘍や感染を防止できます。

    2.血行不全(阻血)
    これは治療が困難です。血の巡りが悪ければ、壊疽や切断を免れません。しかし足を良く手入れすれば、足の切断の時期を遅らせられます。

    あなたの足を守るために、次のことを実行しましょう。

    1.毎日足を観察しましょう。
    ■ 目と手を使い観察し、家族にも助けてもらいましょう。
    ■ 足趾の間もチェックしましょう。
    ■ 鏡を使って足の裏も見ましょう。
    ■ 以下のような危険なしるしを探しましょう。
    ・ 腫れ (特に新しいもの、次第に大きくなるもの、足全体に及ぶもの)
    ・ 皮膚が赤い (圧迫によるただれや感染の可能性)
    ・ 水ぶくれ (擦過や圧迫によるただれのしるし) 
    ・ 切り傷、擦り傷、出血 (感染の可能性) 
    ・ 爪の障害 (皮膚に当たり、潰瘍を作り、感染を起こす)
    ・ じくじく湿って液が染み出る (足趾の間)

    2.毎日、靴のチェックをしましょう。
    ■ 手を使って靴の中に次のようなものが無いかチェックしましょう。 
    ・ 凹凸 (ざらざらの面や縫い目) 
    ・ 異物 (石や鉄)

    3.毎日足を洗い、足の手入れをしましょう。
    ■ 毎日足を洗いましょう。
    ■ 熱すぎ、冷たすぎの水ではなく、ぬるま湯を使いましょう。
    ■ 足を洗った後、(特に足趾間まで)良く乾かしましょう。
    ■ 皮膚が乾燥したら、少量のクリームを塗りましょう。
    ■ 子羊のウール(木綿ではなく)を挟んで、足趾間を乾燥させましょう。

    4.靴と靴下を足に合わせる。
    ■ 靴と靴下がきつ過ぎないことを確認しましょう。
    ■ 靴先は通気性の良い柔らかな素材の甲革で作られていて、余裕がなければいけません。
    ■ 新しい靴をはき、5分から10分したら、靴を脱いで皮膚が圧迫されて赤くなっていないか
    チェックしましょう。  もし皮膚が赤くなっていれば、その靴を履いてはいけません。
    ■ 何足かの靴を順繰り履きましょう。
    ■ 多くの保険制度で普及の対象になる、糖尿病用の治療靴について、医師に尋ねてください。
    ■ 認定された装具士や、足治療士には、糖尿病に適切な履物を作成したり、足に合わせたり
    する資格があります。
    ■ 靴屋の店員に、あなたが糖尿病であることをお伝えください。

    5.医療
    ■ 医師に受診するたびに、足を診てくれるように頼みましょう。
    ■ 前述したような危険な兆候があれば、医師にかかりましょう。

    こんな危険を冒してはいけません。

    1.裸足で歩いてはいけません。
    ■ 尖った物や荒れた地面は、切り傷、擦り傷などのケガの原因になります。

    2.熱いお湯を足にかけてはいけません。
    ■ 特に知覚に異常がある場合、熱はひどい火傷の原因となります。
    ■ 熱いお湯で足を洗ってはいけません。
    ■ 足湯器を使用してはいけません。

    3.胼胝(たこ)を削るのに化学薬品や鋭利な刃物を使用してはいけません。
    ■ 切り傷、擦り傷をつくり、感染を起こす原因になります。

    4.爪の角を切ってはいけません。
    ■ 爪はまっすぐに切りましょう。

    5.たばこを吸ってはいけません。
    ■ 喫煙は足が酸素を取り入れるのを妨げます。

    「1グラムの予防は、1キロの治癒に勝る」 を忘れてはいけません。 
    傷を治すには、健康を維持する20倍のエネルギーを必要とします。

    うおの目・たこの治療

    うおの目・たこは小さい範囲であっても、一度痛みが起こると歩けなくなるほどになります。
    軽石でこすってみてみたり、かみそりで削ってみたり、やすりをかけてみたりと、いろいろ苦労されていることと思います。

    うおの目・たこの治療のひとつに
    サリチルバン(サリチル酸40%配合)
    を足のゆびや足の裏に貼るというもの
    がありますが、この治療は発売元が
    指示する使い方をきちんと守って
    使うことが非常に大事です。

    米国の足病外科医は、糖尿病性神経障害がある方へのサリチルバン治療を薦めておりません。
    サリチルバンの使用によって皮膚に穴が開いてしまい、それが皮膚潰瘍の始まりとなってしまうケースがあるからです。

    糖尿病神経障害がある方は、フットケアに熟知しているフットケアクリニック、または皮膚科で治療をしていただくことが望まれます。


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